ついこの週末、知り合いが、"ニセ警官"の被害にあい、土曜の午後半分を近所の警察の建物で過ごしました。
警察に"犯罪証明書"をもらいに行くと、被害にあった人の長蛇の列にちょっとびっくりしましたが・・(ニセ警官だけでなく、とくに"地下鉄・駅でのスリ、引ったくり"が相当増えているようです。)
今週にはヨーロッパで一番大きな携帯電話の展示会も行われるし、日本からバルセロナに訪れる方もたくさんいらっしゃると思います。また、ニセ警官の手口がますます巧妙になってきているので、"再警報"の意味も含めてブログに書かせていただくことにしました。知っているのと知らないのとではかなり違いますし、知っていれば避けることができる被害なはずなので。
(警察にいったとき、"私が翻訳するから、ぜひ日本語の注意書きを、可能な限り配ってほしい"と頼んだのですが、聞き入れてもらえなかったので。こんな状況を前にして、なんの力にもなれないのは悔しい気がします。)
ここ数年、"ニセ警察"による現金、およびクレジットカードの盗難被害がかなり増えているようです。手口はこんな感じです。
1.基本3人組で、まずそのうちの一人が、道でなにかを落としたり、あるいは道を聞くフリをして地図を持って近づいてきます。(基本は英語、薄汚い格好をしている場合が多いそうです)
2.親切に教えてあげようとすると、いきなり二人組みの警察が現れます。ニセの警察手帳のようなものをすばやくみせてソレらしく振舞います。
3.二人組みの警察は、最初に話かけてきた一人と"友達か"とたずね、そのあとに、"麻薬所有の検査をするからパスポートと財布を見せろ"といいます。
4.パスポートと財布を見せる(向こうが財布を手に取ります。)と、巧みに札やクレジットカードを抜き取ります。(これは、よくみていても札束を抜き取られたことにきがつかないくらい巧妙だそうです。)
5・その後に財布とパスポートは戻してくれます。(ただやり方がかなり巧妙で札束を抜き取られたことは見ていただけではわからないそうです。なので被害にあった側はなにもなかったと思ってしまうことがほとんどだそうです。)
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.巧みにクレジットカードの暗証番号を聞き出すこともあるようです。(何があっても絶対に暗証番号を教えないでください。うその番号を言って逃れるのもありかもしれません)。またクレジットカードの表裏の写真を携帯電話などですばやく撮影し、悪用されることもあるようです。
7.ニセ警官たちはかなり足早に、反対の方向に去ってしまいます。
8.警官たちのすばやさに、"おかしいな"と思って財布を確認すると現金やカードがなくなっている・・
という感じです。
よく現れる場所
‐パセオデグラシア周辺
‐サグラダファミリア周辺
‐カンプノウ周辺
‐サンツ駅周辺
対策としては・・・
1. だれかに話しかけられたら"言っていることがわからない"と言って完全に無視する。まず観光客に道を聞くなんてことをする人はいないはずです。(今回は落としてあげたものを拾ったことがきっかけだったのですが・・"わからない"と言って終わりにするのが一番無難です。)
2.ニセ警察が出てきたら"わからない(それも日本語)"の一点張りで通す。実際この方法で被害を逃れた方はいらっしゃいます。
万が一警官が本物で、検査が必要であれば、警察には専門の翻訳者がいるので・・・"わからない"を通せばニセモノだったらそれで終わりです。(本物だったら、本物でそのあと警察署できちんとした取り調べをするはずです)
ちなみに本物の警官は以下のような紋章のついた"番号入り"の警察証を持っています。何らかの取調べを行うときはきちんと提示します。
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3.現金は分けてもつ:スリも多いのであまり大金を持ち歩くことはおすすめしませんが、もしどうしても持ち歩かなければいけないときは財布を2つか3つに分けて持つことを強くオススメします。
スペインはカード社会なので、基本的にどこのお店でもカードは使えます。またカードの使用には身分証明書の提示が義務付けられているので、カードは万が一盗難にあったとしても暗証番号を教えない限りは悪用するのはむずかしいかと思います。
私としては、大好きなバルセロナの印象が、一瞬の"いやな出来事"によって悪くなってしまうのがいたたまれないし、特に、ニセ警官の被害に関しては日本人が"いいかも"になっているようで、すごく腹立たしいです。
地下鉄では、かなり前から日本語でも"スリに注意してください"とのアナウンスが流れるようになっていて、少しは役に立っているかと思います。
ニセ警官に対しても何らかの形で、(日本人観光客の多いホテルで注意書きを配布するなど)の早急な対策をしてほしいと切に願います。
Galicia...mar y montaña
14 年前